太保以が振り向いた

 ひとけの無い廃墟を、
 言葉を交わしながら、 二人は 縦に並んで進んでいく。
 真咲は 遠慮がちな小声で助聽器價錢
 太保以は 普通の声で。

「そういえば、 幸真千が探していた斑猫は 見つかりましたか?」
 不意に気になる事を思い出したように、 太保以が振り向いた。
「たぶん、 尾黒が食べてしまったのだと思います」
「いや、 それは無いでしょう。 先日も内裏で見かけましたから」
 呆れたように笑われた。

「あの~う、 毒があるのは、 種類の違う斑猫らしいです」
 せっかく調べて確かめたのだから、 少し自慢してみた果酸煥膚療程
「あっ!」
 いきなり立ち止った太保以の背中に、 ぶつかってしまった。
「すいません。 なにか?  正体不明の差出人が現れましたか」
 太保以の背中越しに、
 赤くなった鼻を押さえながら、 真咲が きょろきょろと視線をめぐらしたが、
 庭に見えるのは、 人間の背丈を越すほどに生い茂った雑草の群ればかりだ臍帶血儲存